知財業務に生成AIを活用する (3/4)

第3回 進歩性、新規性の整理と技術の応用例の探索

ポイント:生成AIを洞察、推論、仮説立案の補完として使う

  第1回で使った特許の請求項の進歩性と新規性を生成AIに聞いてみましょう。既に特許となっているものについて聞いているということを踏まえた上で、生成AIの回答を見てください。

特許JP2019028097Wの進歩性と新規性と思われる部分を箇条書きしてください

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進歩性:

  • 画像認識学習装置において、入力された画像の各クラスへの帰属確率と人工画像らしさを表す推定真偽確率を出力する機能が提案されている。
  • 損失関数の設計により、画像識別器の出力と所与の教師帰属確率の類似度を最小化することで精度向上を図っている。
  • 人工画像に対しては、推定真偽確率が大きければ大きいほど小さい損失関数を適用し、実画像に対しては推定真偽確率が小さいほど小さい損失関数を適用することで、人工画像と実画像をより正確に識別することができる。

新規性:

  • 画像認識学習装置において、推定真偽確率を含む損失関数を利用して画像識別器のパラメータの反復学習を行う手法が提案されている。
  • 教師帰属確率が各クラスへの所望の帰属確率や学習途中の反復学習回数によって定義されることが特許の新規性として記載されている。
  • 人工画像の生成に乱数を用いる画像生成器を組み合わせて学習部において画像生成器のパラメータの反復学習を行う手法が提案されている。

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 ポイントをしっかりと整理しているように見えます。実際の発明検討では、どの段階で生成AIの支援を受けるべきか明確にはいえませんが、発明者の記述を整理させ、そのキーワードを使って実際の先行例などの調査をしていくことには使えるのではないでしょうか。

 次にこのAI画像認識がどのような業務に応用できるか、応用例の探索をしてみましょう。少し飛躍してSDGsでの適用を聞いてみました。

特許JP2019028097Wの応用領域としてSDGsのどの領域が候補になりますか。理由とともに箇条書きしてください。

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SDG 4: 質の高い教育の提供

  • 画像認識技術を活用した画像認識学習装置は、教育分野での応用が考えられます。例えば、学習教材や教室の監視システムで画像認識を活用することで、教育の質を向上させることが期待されます。

SDG 9: 産業と技術の促進

  • 画像認識学習装置は、産業分野での自動化や品質管理などに応用できます。例えば、製造工程での画像認識による欠陥品の検出や製品の分類などが挙げられます。

SDG 11: 可持続的な都市とコミュニティの構築

  • 画像認識技術を応用した監視システムやセキュリティシステムは、都市やコミュニティの安全性向上に寄与します。例えば、交通監視や監視カメラシステムを通じて、犯罪の予防や緊急事態への対応を支援することができます。

SDG 12: つくる責任、つかう責任

  • 画像認識技術を利用した画像認識学習装置は、製品のリサイクルや廃棄物の分別などの環境への負荷軽減に役立つことが期待されます。例えば、ゴミ分別の自動化やリサイクル物の識別支援などが挙げられます。

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更に上記の答えの「SDG4質の高い教育の提供」について深掘りを頼みました。

SDG4での応用の具体例を示してください

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学習教材のカスタマイズ

  • 画像認識学習装置を活用して、学生の能力や理解度に応じて学習教材をカスタマイズすることができます。画像認識によって、学生の解答や学習の進捗状況を把握し、適切なレベルの教材を提供することで、個々の学習効果を最大化することができます。

教室の監視と安全管理

  • 画像認識技術を利用した監視カメラシステムを導入することで、教室内の活動や学生の安全を監視・管理することができます。例えば、異常な行動や事故の発生を早期に検知し、教師や関係者に通知することで、安全な学習環境を確保することができます。

教育支援の自動化

  • 画像認識学習装置を活用して、教師の負担を軽減し、効率的な教育支援を実現することができます。例えば、学生の作文や数式の解答の評価を自動化し、迅速かつ客観的なフィードバックを提供することで、教育の質を向上させることができます。

学習環境のアクセシビリティ向上

  • 画像認識技術を応用して、障害を持つ学生の学習環境を改善することができます。例えば、音声や手書き文字を画像認識で変換し、テキストとして提供することで、視覚や聴覚に障害のある学生にも適切な学習教材や情報を提供することができます。

これらの具体例は、特許JP2019028097Wの画像認識学習装置が、教育分野での応用としてSDG 4の目標である質の高い教育の提供に貢献する可能性を示しています。

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生成AIの知識のカバー範囲は広く、人のしがらみとは無関係であるので、発明者が思いつかない応用例がでてくることもあります。このように、生成AIを要約だけでなく、洞察や推論、仮説立案が必要な仕事の補完として使うことができるのではないでしょうか。

ただし、生成AIに頼り過ぎにはご注意を。人間による検証が必要であることは変わりません。ニーズエクスプローラ社は生成AIによる知財業務の改革をご支援いたします。

キーワード:新規性、進歩性、生成AI、SDGsへの応用例

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